MizushitaTaru's blog

興味のあること、自作小説についてのブログです

movie>感想 『マレフィセント』

こんにちは、水下です。
観賞してから間が空いてしまったのですが、アンジェリーナ・ジョリー主演『マレフィセント』を見たので感想です。
ネタバレ考慮していないのでご注意。

マレフィセント

眠れる森の美女」で王女に呪いをかける悪役・魔女マレフィセントを主人公にして物語を再編したもの。
もー、画面の端々にこまごまと映る美術品、装飾品が好みで!これです、こういうファンタジーが好きなんですよおおと興奮していました。
茨とかー!ドラゴンとかー!好きなものいっぱい出ててこれは興奮せずにはいられんですばい。
あと烏カワイイ。カラスとの主従関係萌え。

マレフィセント
ディズニーアニメやその絵本よりも、なぜか『キングダムハーツ』のイメージが自分の中で強いです。不思議なものです。
物語の世界の中に入って自分で操作して『体験』しているからでしょうか。
アニメとか絵本は不自由だものなあ。決まったストーリー、決まった流れ、決まった価値観、動かない運命。

だからこの映画で描かれているのは、実写であるという強みを生かして、決まったストーリーを破ることなのかなと思いました。
実写というのはアニメーションと違って、俳優さんの身体・音声・演技から逸脱しないもので、リアルとの線引きが少しだけ難しい。完全な幻想(ファンタジー)というよりは、リアルな、現実的なファンタジーになるんじゃないかなと思います。自分たちと同じ生きた身体の動きであるがゆえに、現実世界から切り離すことは結構難しいと。
だからこそ「わたしたちがよくしっている物語」と少しだけ(じゃないけどww)『違う結末』が輝いて見えるのかなあと思います。
物語中には、動かせない運命に対する挫折(過去の後悔)が強く描かれている。
自分がやったことは変えられない。変わるとするなら未来で、それはいまの行動によって変えることができる。――あなたも、と言われているかのようなのです。これは実写だから強く訴えられるメッセージかなと。
アニメと同じように、同じストーリーと同じ展開で『眠れる森の美女』を実写化していたらこの面白さはなかったんでしょうねー。


物語中男の権力がことごとく剥奪されているのは笑いました。
特に王子……w 物語上仕方ないとしても、あいつの役割、ほぼないじゃないっすか!いやそれがまたいいんですけど!ヘタレ王子萌え。
さりげなく王子がラストに登場して大笑いした私と母です。「お前なんでいるんだよ!」「ヒモ王子誕生か!?」ひとしきり盛り上がったのでそれはそれで楽しかったのですが。
王子という役割に未だに夢のある立ち位置をあげたくなるのはいかんな。ヘタレはヘタレでいいものだ。

上映時間も短めですし、気になっている方は是非。

この夏観たい映画も結構観てしまったんで、来月は何観ようかなー