MizushitaTaru's blog

興味のあること、自作小説についてのブログです

小説を書いていて考えたこと

こんにちは。水下です。再び、小説を書いていて考えたことを記事にしてみました。

はじめに、訂正
前に書いた記事『column>小説の人称と視点について考えたことまとめ - MizushitaTaru's blog』で誤りがありました。
「多元視点」の対義語をなぜか「単一視点」にしている点。
正しくは、「一元視点」ですね。
どうしてこんな間違いを……。恥。
上の記事を読んでいて、おや?と思った方がいたら、申し訳ありませんでした。間違いです。
以上、お詫びして訂正します。


「一人称一元視点」のこと
「一人称一元視点」を読んだり書いたりしたときに、個人的な感覚としてあること。

  • 視点人物(主人公)の価値観で表現することができる。逆に言えば、主人公の価値観のみでしか表現できない。
  • 主人公の心情をよく表せる。逆に言えば、他人の心情は分からない。主人公の独りよがりになる可能性がある。
  • 視野が狭い。主人公がいないところでの登場人物それぞれの動きは表現しにくい。

わたしは今のところこんな印象を持っています。
おもしろいのは『視野』のところかなあと思っています。叙述トリック、読み手に錯覚させるというところ。
ミステリで、文章でしかできないトリックってありますよね。憧れますー。


一人称一元視点を使ってみて考えたこと
『俺様王子とわたしの異世界逃亡記』という小説を書きました。
異世界トリップ。逆ハー気味の相手役固定ものです。

主人公が幼い思考、というのが好きで、今回の主人公もそうです。
一人称一元視点に固定すると、彼女の幼さで省略できるところがあって驚きました。
具体的には、『異世界だから分かんねーよ!』みたいなところ(笑)

もともと膨らみ過ぎてて書けなかったネタだったので、『省略』を覚えると驚くほど書けてびっくりしました。
テーマ自体を絞り込み、大筋を変えないように、書きたいシーンのいいとこ取りが出来たイメージです。

こんなこと、どんな小説でも、書き手の人は当たり前に意識してやってることなのかもしれないですがw
はじめて、身に染みて実感しました。すっげえ学んだーww

ほんとうは、もっとテンポよく、ぽんぽんぽんっと描写してみたいものですが、今のところ自分には難しそうです。
自分の中にある光景を「全部」語ってしまいたくなっちゃうのかなあ、と自己分析しています。

行間を読ませる、という素敵な日本語があるのになぁ。難しいですね。うーむ。





おまけ ※上記自作小説の微ネタバレあり注意

構想段階でのタイトルの変遷が、小説の内容に直結していて笑えたので、書き残しておきます。
どのくらい膨らんで、どこが詰まっているところだったのか、という覚書き。

1・クインス王国の忙しない一年
 →王国の歴史のなかに翻弄される主人公、逆ハーもの、王宮もの、王家のお家騒動、主従関係、クーデター……完全に盛り込みすぎ。キャラクターの性格も名前も、登場人物の量も全く違う。俺様王子という単語はあった。

2・俺様王子とトリップ少女の忙しない一日
 →省略する、という視点に立った一回目。王宮のゴタゴタ全カットのために、王宮内からオルフェを逃亡させた。街ではなく村の話だった。異世界の生活を細々と描写する予定だった。主人公が真面目鈍感系。ルイが内気で優しい王子だった(笑)

3・俺様王子とわたしの異世界逃亡記
 →投稿したバージョンです。省略したものを主人公に解説してもらいたくて、強気で口の悪い子に。主人公に罵倒させたら、オルフェが残念なイケメンになって、ルイが鬼畜になって、ジャンが変人になって……と、他のキャラクターも別物になった。一気にコメディ化。フレデリクはなぜか変わらなかったw




関連ページ
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